統合失調症は身近な病気

 

統合失調症という病気は決して特別な病気ではありません。私たちの周りや、私達自身もかかる可能性がある病気だといえるでしょう。

 

有効率というのはある特定の場所における疾病者の割合を指す言葉ですが、統合失調症の有効率は地域で特別に偏っているわけでもなく、およそ0.5〜2%です。2%というのは具体的にいうと、1万人が検診を受けたら200人が該当するということです。

 

 

これを日本全体に当てはめれば人口1億3千万人のうち100万人から200万人くらいの患者がいると推測できます。しかし全ての患者が病院にかかっているわけではありませんから、潜在的にはかなりの数に上るのではないかと予想できます。

 

他の病気の有効率と比べてみると、まず喘息の有効率は3%程度だといわれています。胃潰瘍や十二指腸潰瘍で1〜2%です。つまり身近に患者の多い喘息や胃潰瘍の人と同じくらいの人が総合失調症にかかっているということになります。喘息や胃潰瘍が特殊な病気であるという認識はなく、どちらかといえば良く聞く病名だと思います。こう考えると統合失調症も特殊な病気ではなく、周りに普通にありえる病気なのです。

 

しかし統合失調症(旧精神分裂病)に関しては、身内にそんな病気の人がいるのは恥ずかしいとさえ言われていました。それは重大な誤りであることを社会が認識し始めたのは最近のことです。統合失調症が身近な病気だという証拠に、多くの著名人がこの病気で苦しんできたことがあげられます。例えば画家のゴッホも統合失調症だったという説があります。またノーベル経済学賞を受賞したジョン・ナッシュという数学者、画家で小説家の草間彌生さんも統合失調症だったといわれています。これらの例からもわかるように、統合失調症は文化人に多い病気のようです。

 

 

 

 

 

 

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